最終更新日 2024年10月30日 by jpdonline
不法投棄という深刻な問題
不法投棄は法令や条例で禁止されている廃棄物を無断で投棄することです。
廃棄物処理の責任を放棄しているので、単にゴミを捨てているのとは訳が違います。
最悪のケースだと逮捕に至りますから、例えば企業の担当者などは責任が重大です。
廃棄物の行方を知らない、企業にとってそういったことは絶対に許されないので、改めて気を引き締めて取り扱う心構えが問われます。
許可のないゴミ捨てに対する処分が厳しい理由は、環境に負担を掛ける恐れを始めとして、結果的に処理のコストが増大してしまうことなどです。
廃棄物には処分が不可欠ですが、責任者が責任を放棄してしまうとやがては行政に負担が回ってきます。
行政の支出は税金ですから、国民にとって不法投棄は許されるものではありません。
廃棄物における企業側の責任は重大で、万が一投棄が発覚すれば企業イメージに傷が付きます。
ニュースで取り上げられれば全国に知れ渡りますし、コンプライアンスを遵守しない企業と見られるでしょう。
一方で取り引き先は契約を打ち切ったり、今後の関わりを一切拒むようになるかもしれません。
地元住民は環境を汚染したとして反発しますから、経営の継続が難しくなる恐れが強まります。
例え軽微な法律違反だとしても、廃棄物を投棄したという事実は企業を叩きたい人の格好の的となります。
必要以上に責任が追及されるばかりか、全く無関係な社員まで非難を浴びる事態に発展します。
投棄は軽微であっても企業の経営に支障を来すので、発生を未然に防ぐことが絶対条件です。
企業によっては経営が難しくなるので、廃業状態に追い込まれることも少なくありません。
経営者が辞任したり廃業しても責任自体はなくならないので、環境や地域に大きな影響を与えていれば、その後も罰金や廃棄物処理費用の支払いが続きます。
経営者だけでなく、社員や取り引き先にも悪影響を及ぼしますから、不法投棄の重大性や責任は重いと捉えることが肝心です。
誤った廃棄物処理は、法解釈の間違いや委託先の不祥事によって容易に発生します。
その為廃棄物を取り扱う担当者と、担当者自身に専門的な知識が求められます。
委託先の選定も重要ですから、実績と信頼性のある相手を選り抜く必要があるでしょう。
不法投棄の罰則と法律
不法投棄の罰則が設けられている法律は、いわゆる廃棄物処理法と呼ばれているものです。
この法律によると、許可のない処分場以外で廃棄物を投棄することは、明らかに違法だと明文化されています。
法人は勿論個人も対象なので、場合によっては1000万円の罰金か、あるいは5年以下の懲役刑が課されます。
未遂にも処罰の可能性が存在しますから、いかに重い法律と刑罰であるかが分かります。
もし廃棄物に関する疑いで逮捕されれば、暫くの間は弁護士以外に面会できません。
具体的には逮捕後の72時間で、この間は家族との面会が許されない状況に加えて、電話などの連絡手段も一切断たれます。
仮に無実であっても処遇は変わりませんから、予めもしもに備えておくことをおすすめします。
不法投棄対策は企業内部の取り組みが基本ですが、綻びは思い掛けない所で発生するのが常です。
絶対に発生しないという保証はないので、発生しても対応できるように準備するのが現実的です。
相談相手は可能な限り早めに見付けて、専門的な相談を行えるようにしておくのが良いでしょう。
逮捕直後の頼れる味方は弁護士だけですから、この時に力となってくれる相手を見付けるのが理想的です。
実は事件は様々な産業で発生していて、何処でも起こり得る恐れを秘めます。
廃油や廃プラスチックなどを投棄した事件では、環境の悪化や住民の健康被害をもたらしています。
事件の解決は長期間にわたり、住民には数千万円規模の補償金が支払われることになりました。
責任者は罰金と執行猶予付きの懲役を受けましたが、廃棄物を担当した事業者は倒産した為、事後処理は自治体が引き受ける形となっています。
最大級の不法投棄事件について
自治体の負担は税金ですし、300億円に近い撤去費用が生じていますから、戦後最大の不法投棄事件とも言われます。
最大級といえば、汚泥やゴミの固形物が約90万立方メートルも捨てられるという、日本中を揺るがせる大事件も起こりました。
処理業者に言い渡された罰金は2000万円ほどですが、後に倒産して追及先が1万社以上にも上っています。
こういった事件ばかりが話題になりますが、度々発生している小さな規模の事件も見逃せません。
日常的にはゴミの排出量を少なく見せたり、安全上処理が必要な特殊な素材を、他の素材に偽りそのまま捨てるなどが起こっています。
飲食店で発生した少量の残飯を投棄しても違法ですから、正規の手順を踏んで処分を行うことが大切です。
少しならバレないといったことはなく、忘れた頃に発覚して罪が問われる結果になります。
廃棄物の処理にコストが発生するのは当然ですから、いくら掛かるか計算した上で正しく廃棄することが、企業の信頼と存続を守る結果に結び付きます。
廃棄物処理に困ったら井草実業などの専門業者に任せるのが一番です。費用面で心配であれば事前に見積もりをしてもらうようにしましょう。
参考サイト
・井草実業評判